業種・業態に関わらず、多くのサービスや取引がインターネット上で行われている今、企業にとってWebマーケティングを行うことはもはや必須条件と言えます。
しかし実際にWebマーケティングを行えば成功する、とは限りません。
SEO対策からソーシャルメディアの活用、オウンドメディア施策まで、取り組むべき分野は多岐にわたるからこそ、優先順位に迷い最も効果的な施策が打てずに、結果を出せないという企業も実際には多いもの。
では一体どんな施策が効果的だと言えるのでしょうか?
ここではいくつかの実例をもとに、その効果と対策について検証していきたいと思います。
■ オウンドメディアを使ったSEO対策
近年ではリスティング広告などの費用対効果が頭打ちしやすい状況に陥っている中、その打開策として注目を集めているのがオウンドメディア(自社サイトメディア)を使ったSEO対策と言えるでしょう。
従来のSEO対策といえば、企業からSEO会社に依頼して、キーワード設定や外部リンクを集めることによってホームページを上位表示させる方法が一般的でした。
しかしここ数年、その方法では効果が上がらない、もしくは、一時的なものに過ぎないことが明らかになりつつあります。
そこで、いかに自然なかたちで潜在顧客に向けて訴求できるか?ということに注目して誕生したのが、自社で運営するメディア、いわゆるオウンドメディアです。
オウンドメディアの多くは自社のコーポレートサイトの他に、もう一つ独自のページを設けるというイメージで、企業の担当者、もしくは事業をしている個人が訴求したいサービスや商品を記事にして、日々更新していくというスタイルが一般的です。
オウンドメディアを立ち上げ記事を更新することの一番のメリットは、担当者が自分の言葉で語ることによって、訴求したい商品の魅力がよりリアルに伝わることでしょう。
そしてそれによって読み手に親近感を与え、ファンになってもらうことによって、自然にアクセスを増えていくのです。
たとえば生命保険の紹介サービスである「保険の教科書」では、オウンドメディアを導入したことによって、月間アクセス数が約94万PVを達成し、毎月の保険の加入の申込数が70件以上になった実績を出しています。
更新頻度は毎日で、お客様にとって役立つ情報を届けており、読み応えがある記事だからこそ、アクセスも集まり申込数という実績につながっているのでしょう。ぜひ内容をご覧にただき、参考にしてみて下さい。
事例:保健の教科書
■ スマホ対応のレスポンシブWebデザインの採用
現在、企業の多くはほとんどホームページを持っているのが当たり前で、もはや持っていない企業というほうが珍しいと言われる時代です。
しかしホームページは持てば良い、また作れば良いというわけではありません。ホームページをつくる目的はもちろん企業によって若干の違いがあるにせよ、やはりその目的は自社の商品やサービスを知ってもらい、売上げにつなげることなのではないでしょうか?
さて、そこで重要となるのが、スマートフォンに対応しているホームページ制作を行うことです。というのも現在は、数年前と比べスマートフォンからのアクセスが急激に増えており、その比率は全体のアクセス数の約70%近くにまで及ぶと言われているからです。
スマートフォンに対応しているページは一般的にレスポンシブWebデザインと呼ばれていますが、未だ採用していない企業も多く見受けられます。
こちらの対策を怠ってしまうと、スマートフォンからアクセスした場合の使い勝手が悪い(見にくい・使いにくい)ため離脱率が増えるだけでなく、それによって問い合わせ件数などが減ってしまうということもよくあります。そういった事態を防ぐためにも最低限ホームページやオウンドメディアのスマートフォン対応は必須と言えます。
■ ソーシャルメディアによる、Webマーケティング
今の時代、企業のWeb担当者はSEO対策やホームページのコンテンツづくりだけでなく、FacebookやTwitterをはじめとしたSNSをうまく活用することも重要です。
SNSでのマーケティング戦略に成功すれば、自社の商品やサービスが爆発的にヒットする可能性も十分にあり得るからです。
もちろんSNSで広告を出稿することもできますが、アイデア次第でユニークな仕掛けができ思わぬカタチで口コミが起こっている例も数多くあります。たとえばこちらはアイスクリームメーカー、ハーゲンダッツが行ったキャンペーンの事例です。
事例:ハーゲンダッツのキャンペーン
ハーゲンダッツは「あのフレーバーをもう一度!フレーバー復活選挙」と題して一昨年、過去に人気のあったフレーバーの中から復活させたいもの投票するという企画を打ち出しました。
方法としては各SNSのアカウントから1日1回投票することができ、1位に決定したものに投票した人の中から抽選で1,000名にプレゼントするというものでした。その結果、投票数は16万票を超え、ファンを巻き込んだかたちでブランドをよりいっそう認知させることにつながりました。
SNSを使ったマーケティングはファンや潜在顧客が楽しんで参加できる、といった点が注目されています。こういった施策を成功させるためにもファン層が求めていることを事前にしっかりとリサーチし、いわゆるファン心理にもとづいたユニークな仕掛けを実践するのがキーと言えそうです。
Webマーケティングにはあらゆる手法がある上に情報量も多いため、つい基本的なことを怠ってしまいがちです。しかし、しっかりと本質を抑えて実践を繰り返すことによって自ずと結果はついてくるものです。
また始めから完璧を目指すのではなく、日々トライ&エラーを繰り返すことによって徐々に最適化していくことも重要なポイントです。
あまり難しく考えすぎず、まずは実勢が大切です。一つ一つ地道に行っていきましょう。
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