「自社はこんなに幅広いサービスや商品を揃えているのに、なぜかお客様に選んでもらえない」
こんなお悩みはありませんか?
サービスや商品を幅広く揃える、というのは確かに強みのひとつです。
しかし、こうしたことはスケールメリットのある大企業だからこそできる、という点を忘れてはいけません。
ではどういった手法を使えばよいのか?
今回は、あの名野球選手のイチロー選手をお手本にした、ランチェスター戦略についてご紹介します。
ヒットを打つからこそ“イチロー”だ!
皆さんが思うイチロー選手の特徴とはなんでしょうか?
足が速い?守備がとてつもなくうまい?確かにこれらも、彼の大きな特徴です。
しかし、なんと言っても突出しているのは、そのヒット安打の数でしょう。
厳しいメジャーリーグという土壌において、200本安打を達成するという大記録は、日本人ならずとも記憶に残る出来事でした。
ではイチロー選手はホームランを打てないのでしょうか?
実際は、そんなことはないでしょう。
あそこまでのポテンシャルを持つ選手です。
狙いを定めて一点集中すれば、ホームランを打つこともできなくはありません。
しかし、彼がそれを行わず、とにかくヒットにこだわっているのはなぜでしょう?
実は、それこそがイチロー選手のランチェスター戦略であると言えるのです。
ホームランを狙いすぎるイチロー選手は大成しない?
たとえば、イチロー選手とまったく同じ才能をもつジローという選手がいらっしゃったとします。
ジロー選手は子供の頃からヒット同様、ホームランも打てるように練習を続けました。
才能はイチロー選手と同等ですから、もちろん野球界から注目を浴びます。
しかし、試合での結果をイチロー選手と比べるとどうでしょう?
イチロー選手はヒットに特化した成績を残しています。
その数は他の選手を圧倒しており、監督やチームメイト、そして観客は
「イチローに任せれば、ヒットが生まれる」
と期待をします。
一方ジロー選手はというと、ホームランを狙っていることもあり、フライや三振といった結果もある程度目立ちます。
そしてヒットの数は他の選手よりは多いものの、驚くような数は打てないでしょう。
これこそが、ランチェスター戦略を採ったか、そうでないかの差なのです。
No.1になれる場所を見つけることがランチェスター戦略のポイント
イチロー選手は今もヒットを量産し続けています。
ヒットという観点で見れば、正にNo.1ベースボールプレイヤーです。
人々はそのNo.1という姿に期待し、憧れ、次第にファンとなっていきます。
ジロー選手では、ここまでの注目を集めることはできません。
この事例は、企業における経営戦略にもそのまま当てはめることができます。
わざわざ競合がひしめき合う市場で闘うことはありません。
自社がNo.1になれるポイントを見極め、それに特化し差別化を推し進めていく。
これこそが、スケールの面で劣る弱者が強者に打ち勝つ方法、つまりランチェスター戦略なのです。
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